IIJmioのデータSIMの通信速度はどれくらいか調べてみた
IIJmioは格安SIMの中でも人気のあるサービスで、MM総研「国内MVNO市場規模の推移調査」でSIMカード契約数シェアNo.1を獲得したりするなど、多くの賞を受賞していて、ユーザーの満足度がとても高いです。
また、IIJグループのサービスは大手・中小企業や官公庁を中心に、8,500社を超える企業に導入されている実績もあります。
このように人気と実績があるIIJmioについて、どれくらい快適に使うことができるか、実際に回線の通信速度を測定してみました。
通信速度の計測条件
今回のレビューでは、IIJmioのデータ通信専用SIMのタイプD(docomo回線)で計測を行いました。計測条件は以下のようになっています。
プラン | データ通信専用SIM |
---|---|
回線 | タイプD(ドコモ) |
調査日時 | 2020年5月 |
調査場所 | 神戸市中央区 |
使用端末 | [パソコン+モバイルルーター] 東芝dynabook (OS: Windows 10 Home) + NECモバイルルーター [スマホ] Sharp Aquos R2 Compact (OS: Android) |
平日と休日の通信速度
IIJmioのデータ通信専用SIMを使って、平日と休日の各時間帯の速度を計測してみました。結果は以下のようになりました。
時間帯 | 通信速度(平日)下り/上り |
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7:30 ~ 8:30 | ![]() |
10:00 ~ 11:00 | ![]() |
12:00 ~ 13:00 | ![]() |
15:00 ~ 16:00 | ![]() |
18:00 ~ 19:00 | ![]() |
21:00 ~ 22:00 | ![]() |
時間帯 | 通信速度(休日) 下り/上り |
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7:30 ~ 8:30 | ![]() |
10:00 ~ 11:00 | ![]() |
12:00 ~ 13:00 | ![]() |
18:00 ~ 19:00 | ![]() |
21:00 ~ 22:00 | ![]() |
まず、休日は一日中安定して30Mbps以上の速い速度が出ていて、とても快適に使うことができました。
平日はお昼の時間帯(12:00~13:00)と夕方の時間帯(18:00~19:00)に、通信速度が大きく低下しました。200kbps程度の速度になるので、インターネットは重たくなり、YouTubeの動画も見づらいです。
ただ、これら各1時間ほどの時間帯以外では、とても高速な通信が可能です。80Mbpsという非常に高速な通信速度が出る時間帯もあるなど、とても快適にインターネットを使うことができます。
平日の昼間と夕方の1時間くらいを除けば、快適に使うことができる
IIJmioのデータ通信はお昼のランチタイム(12:00~13:00)と夕方の時間帯(18:00~19:00)ごろに、大きく速度が低下します。格安SIMではよくあることですが、これ以外の時間帯では高速な通信が可能です。
スマホで使うのはもちろんのこと、モバイルルーターに挿してパソコンやタブレットから使うのも全く問題ありません。
動画を見たり音楽を聞きながら、メールの送受信やネットで調べ物をしたりするのも快適です。
低速モードにすると通信量を抑えることができる
IIJmioでは通常の高速通信モードに加えて、速度が200kbps(0.2Mbps)程度になる低速モードでも使うことができます。
実際に速度を計測すると、ほぼ規定値どおりの速度になっていました。
この低速モードをIIJmioでは「クーポンをOFFにする」という表現を使っています。通常の高速モードはクーポンをONにした状態です。
クーポンをOFFにして低速モードを使うには、IIJmioのアプリ「みお×ぽん」を利用するか、またはIIJmioの管理画面にログインすることで簡単に切り替えることができます。みお×ぽんはスマホ版(iOS、Android)に加えて、Windows版もあります。下の画像のように、クーポン利用のスイッチがありますので、これを切り替えてあげれば、即時反映されます。
低速モードでは、速度が遅くなってしまうのですが、通信量(パケット)の増加は抑えられます。速度が遅くても十分に快適に使えるサービス(TwitterやLINEなど)を利用する際は、低速モードに切り替えるとパケットの節約につながります。
200kbpsがどれくらいの速度かというと、以下のようになります。
用途 | 状況 |
---|---|
インターネット | テキスト中心のサイトであれば高速に表示が可能。 画像が多いページなどでは、1つのサイトを開くのに10秒以上時間がかかる場合がある。次から次へとサイトを開いていくのは厳しいと感じる場合もある。 |
YouTubeの視聴 | 画質を一番低く(144p)に設定すると停止することなく見れる。ただし、目的の動画を探したり、開くまでに時間がかかる。 |
Yahooニュースを読む | テキストの表示は速い。ただし、インターネットをする場合と同じように、次々とニュースを読んでいくのは時間がかかって厳しい。画像の表示は遅く、テキストが表示された後になることが多い。 |
LINEの送受信 | テキストやスタンプのやり取りであれば問題なし。 画像を含めると少し時間がかかる。 |
テキストの表示は問題ない。画像はゆっくりと遅れて表示される。 | |
メールの送受信 | テキストの送受信は問題ない。ファイルサイズの大きな添付ファイルを送受信する場合は時間がかかる。 |
IIJmioではバースト転送という機能が備わっていて、低速通信時にも通信しはじめの一定量は高速通信できる機能があります。IIJmio はクーポンがOFFの低速状態でも、はじめの一定量だけ「バースト転送」を行うため、テキストが中心のサイトであれば数秒で読み込みが完了します。そのため、低速モードでも快適にインターネットが行える場合があります。
ただし、画像が多いページだと表示が完了するまでに時間がかかります。画像が遅れて表示されてくるので、画像を見たい場合には待たなければならないこともあります。
YouTubeは画質を144p程度までに抑えると、途中で止まらずに最後まで見ることができます。ただ、動画を検索したりするのに時間がかかるので、使い勝手はいまいちかもしれません。
どちらかというとメールの送受信やLINEのやりとり、Twitterなど、テキスト情報が多いネット作業に向いています。
スマホでこれらの操作をよく使うのであれば、通信量が抑えられて良いです。
一方、ノートパソコン+モバイルルーターという組み合わせで作業をする場合は、メールの送受信や、テキスト中心のWEBサイトの利用であれば、ストレスなく利用できるでしょう。
ZoomやSkypeなどのビデオ動画アプリで、動画を使った通信は厳しいです。このような使い方をするのであれば、ターボ機能をONにした方が良いでしょう。
まとめ
IIJmioは平日の昼と夕方の時間帯は低速になりますが、それ以外の時間帯は快適に通信することができます。
アプリを使って低速モードへの切り替えを簡単に行うことができ、通信量を節約することができます。画像や動画が多いサービスの利用には向いていませんが、TwitterやLINE、メールの送受信などのテキストが中心となるサービスの利用であれば快適に使うことができます。
IIJmio (公式サイト)
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