ハードディスクの暗号化方法とその効果
ノートパソコンを持ち運ぶ場合、保存された大事なデータを守るためにはハードディスクの暗号化がとても高い効果を発揮します。ここでは、ハードディスクを暗号化する理由やその効果、そしてそのための方法についてご紹介します。
ハードディスクの暗号化が重要な理由とその効果
出張などでノートパソコンを持ち歩いて使う場合に怖いのは、PCを盗まれたり紛失してしまったりするということです。電車の中にかばんごと置き忘れてしまったり、車中に置いたノートパソコンが車上荒らしにあってしまって盗まれてしまうということが起こりえます。
万が一ノートパソコンがこのような事態になってしまった場合、何もセキュリティ対策をしていないと、大事な仕事のデータが盗まれたり、オンラインショッピングで使用したクレジットカードの番号を知られて勝手に使われてしまったりする可能性があります。
こうなってしまうと、パソコンの費用以上に損害が大きくなってしまいますよね。冷や汗をかくだけでは済みません。
こうした事態が起こってしまっても、データが盗まれないような対策を施しておくことが重要です。そのための方法が、ハードディスクの暗号化です。
誰かの手にノートパソコンが丸ごと渡ってしまった場合、パソコンからハードディスクを抜き出して他のパソコンから読みだされる場合があります。通常パソコンを起動してもIDとパスワードを入力しないと内部のデータにアクセスできませんが、ハードディスクをとりだして付け替えることでこのステップを省くことができるようになり、データに直接アクセスできるようになります。
しかし、ハードディスクが丸ごと暗号化されていると、データに直接アクセスされたとしても何が書いてあるか読み出すことは難しくなります。パソコンを不正に入手した者がデータを読み取れなくする効果があります。
では、ハードディスクを暗号化するためには、どのような方法があるでしょうか?主に2つの方法があります。
ハードディスク暗号化ソフトウェアによる方法
ハードディスクを暗号化するソフトが販売されています。インストールすることで簡単に利用することができます。
パソコン本体に内蔵されているハードディスクだけでなく、USBメモリや外付けハードディスク、SDカードなどを暗号化したり、ファイルやフォルダを単独で暗号化できたりするなど、いろいろなオプションを選択できるところが便利な点です。
フリーのものも存在しますが、セキュリティソフトで警告が出てしまうなど問題のあるものもあるため、あまりお勧めしません。大事なデータを守るためには、市販のものを利用することをおすすめします。
ただ、PC本体に内蔵のハードディスク全体を暗号化できる市販のソフトは限られている状況です。暗号化ソフトの多くは、外付けハードディスクやUSBメモリ全体を暗号化したり、内蔵のハードディスクに暗号化領域を作ってそこにファイルを入れるとデータが暗号化されるというものです。
次のページで、おすすめのソフトを紹介していますので、ご参考にしてみてください。
詳細 → おすすめのハードディスク暗号化ソフト
もし、このページで希望するものがないようでしたら、下のWindowsに搭載されているbitlockerという機能を使うのが確実です。
ただ、bitlockerはWindows 10 / 8 / 8.1のPro以上のエディションでしか使用することができません。新規にノートパソコンを購入してハードディスクの暗号化を考えているのであれば、最初からWindows
10 / 8 / 8.1のPro以上のエディションを購入することをおすすめします。
一方で、現在のノートパソコンで暗号化を考えていて、Windows 10 / 8 / 8.1 Homeならば、Proへのアップグレードも検討してみてもいいかもしれません。
Microsoft Windows10 Pro 64bit 日本語版
Windowsのbitlockerを使う方法
Windows 10 / 8 / 8.1のPro以上のエディションなど、Windowsの特定のバージョンにはbitlockerというハードディスクを暗号化する機能が搭載されています。Windowsの機能なので無料で利用することができます。
bitlockerを使うとハードディスク全体を暗号化できるほか、USBメモリや外付けハードディスクなども暗号化することができます。
さらに、起動時にパスワードを入力させるようにできて、パスワードによる認証と暗号化で二重に守ることができるというメリットもあります。
詳細については以下のページで紹介しておりますのでご参照ください。
詳細 → bitlockerでハードディスクを暗号化する