クリエイターが使いやすいレノボYoga 770 14型 AMD体験レビュー
解像度が高く高精細、そして色域の広いディスプレイを搭載しています。搭載されている最新のAMD製RyzenシリーズのCPUは内蔵のグラフィックス性能が一般向けのノートPCよりも大きく向上していて、グラフィックスを利用する作業がとてもしやすくなっています。
タブレットにも変形し、デジタルペンも使えるので、手書きで入力・編集するなど、細やかな作業が可能です。
レノボYoga 770 14型 AMDを実際に使用してみましたので、レビューをご紹介します。
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このページの内容
高解像度・広色域の美しいディスプレイ
IPS液晶(解像度:2240 x 1400、2.2K)、OLED(有機EL)ディスプレイ(解像度:2880 x 1800、2.8K)の2種類のディスプレイが用意されています。
いずれも一般的なフルHD(解像度:1920×1080)のディスプレイよりも高い解像度で、高精細な表示が可能になっています。
しかも、両者ともにsRGBカバー率は100%、そしてOLED(有機EL)ディスプレイについては、DCI-P3カバー率も100%、Adobe RGBカバー率は96.7%となっていました。とても色域の広いディスプレイとなっています。
今回のレビューで使用したのはOLED(有機EL)ディスプレイで、実際にディスプレイを見るととても綺麗に表示されていました。


画像や動画を見るだけでなく、これらの編集作業にも最適です。
ディスプレイはタッチパネルとなっていて、指ならびにデジタルペンでの操作にも対応しています。また、サイズは14インチとなっています。

高性能なCPUを搭載 内蔵グラフィックスの性能も大きくアップ
性能について解説する前に、今回のレビューで用いたレノボYoga 770 14型 AMDの主なスペックをご紹介します。メーカーからの貸し出し機になります。
CPU: Ryzen 7 6800U
メモリ: 16GB
ストレージ: SSD 1TB
ディスプレイ:2.8K OLED(有機ELディスプレイ) (2880 x 1800)
CPUにはAMD製のRyzen 5 6600U、またはRyzen 7 6800Uが搭載されています。どちらも最新のCPUでとても高い性能を発揮することができます。
CPU自体の処理性能が一つ前の世代のCPUよりもアップしているのは当然のことなのですが、特にCPUに内蔵されているグラフィックス(Radeonグラフィックス)の性能が大きくアップしていました。インテルの最新第12世代CPUのグラフィックスよりも高い性能を発揮しています。
もちろん、ゲーミングノートPCなどに搭載されている専用グラフィックス(GeForce RTX 3060など)と比較するとたいしたことはないのですが、それでも一般的なノートパソコンよりも1.5倍程度高いグラフィックス性能となっています。
レノボYoga 770 (14型 AMD)1台でもグラフィックスを用いた作業が、より快適に行えそうです。特にこの下でも解説しているように、タブレット変形してデジタルペンでの手書き作業が行えたり、A4サイズで軽く持ち運びに便利なことを考えると、外出時に作業しやすいノートPCとしても活躍できそうです。
CPUのベンチマーク
CPUの性能をPassmark 10というベンチマークソフトを使って計測しました。CPUのスコアは22308となりました。非常に高いスコアです。一世代前のCPUより、性能が大きく向上しています。パソコンの処理が高速化され、快適に使えるでしょう。
CPUの性能を比較すると下のようになります。とても高い性能であることがわかります。

グラフィックスのベンチマーク
グラフィックスの性能を計測したところ、NVIDIA GeForceシリーズには及びませんが、第12世代Core iシリーズのIris Xeよりも1.5倍程度高いスコアが得られました。

タブレットにも変形し手書きでの制作作業にも最適
レノボYoga 770 (14型 AMD)は、ディスプレイを回転させることでタブレットPCとしても使えます。1台2役の活躍です。

画面には指で触って操作できるだけでなく、デジタルペンでの入力にも対応しています。
デジタルペンはオプションになりますが、専用ペンが販売されています。通常の辺の形状をしていて、グリップ感も問題ありません。

手書き入力ができると、イラストを描いたりすることがとてもやりやすくなります。14インチのディスプレイなので作業領域を広くとることができ、細かな作業もやりやすいです。

また、線を引いたり色を塗ったりするだけでなく、文字を書くこともできます。
たとえば、仕事で使う場合には議事録の作成にも便利です。いろいろな手書きアプリが使えますが、Officeソフトに入っているOneNoteを使うととても書きやすく、しかも管理もしやすいと思います。

持ち運びがしやすいサイズと軽さ
PCの上にA4ノートを置いて大きさを比較してみました。下の写真からもわかるように、ほぼA4と同じサイズになっていて、とてもスッキリと使うことができます。

重さは約1.42kgです。メチャメチャ軽い!というわけではありませんが、十分に軽いです。

片手でも持ち上げることができました。

そして、本体はとてもスリム。高さは17.35mmとなっています。

A4サイズでスリムなノートパソコンなので、カバンにスッキリ入ります。肩からカバンを下げて持ち歩くのも大丈夫でしょう。

このように、レノボYoga 770 (14型 AMD)は、A4サイズで持ち運びにも便利な軽いノートパソコンなので、自宅で使うだけでなく外出先にも簡単に持ち出すことができます。
上述したように、一般向けのノートPCとしてはグラフィックス性能が高くディスプレイの品質も優れているので、外出先でもクリエイティブな作業を行うことができる便利なノートパソコンだと思います。
クリエイティブを売りにしているノートパソコンは大きくて重いものが多いので、このようなモバイル性の高いノートPCは非常にありがたいです。
キーボード
キーボードは癖のない、とても使いやすい構成になっています。キー同士の間隔も標準的で、適度な打鍵感もあって入力しやすいと思います。



タッチパッドの領域は広くて使いやすいです。

周辺機器との接続に用いるポート類
ポート類は以下のものが搭載されています。使用頻度が高いものがしっかり搭載されているので、周辺機器との接続に困ることは少ないでしょう。
・USB3.2ポート×1
・USB Type-Cポート (Thuderbolt 4)×2
・micro SDカードスロット
・マイク・ヘッドフォンジャック


モニターやプロジェクターへの出力はHDMIとUSB Type-Cポートを使って行うことができます。プレゼン発表であったり、モニターをつないで2画面での作業を行ったりすることが簡単にできます。
会社や顧客先でプレゼンを行ったり、テレワークでモニターを使ってマルチモニターで作業したりなど、問題なく行うことができます。

HDMIケーブルを使って、PCの画面をモニターに映し出してみました。

USB Type-Cでもしっかりとモニター出力ができました。

テレワークやオンライン会議もOK
最近はテレワークをしたり、オンラインミーティングを行うことも増えていますが、カメラとマイク、スピーカーが搭載されているので、しっかりと対応することができます。
カメラとマイクはディスプレイの上部にあります。カメラやマイクの品質は特に問題ないでしょう。

スピーカーはとても充実しています。キーボードの左右に大きなスピーカーが1つずつ、そして底面に左右1つずつ、合計4つも搭載されています。音質は良いと思います。会話を聞き取るのも問題ありませんし、動画を見たり音楽を聴いたりするのにも良いでしょう。


Windows 11 HomeまたはProを選択できる
搭載されているOSはWindows 11 Home / Proから選択することができます。
Windows 11 Proにはbitlockerという機能が利用できて、ストレージ(SSD)を暗号化することができます。このようにしておけば、万が一ノートパソコンを紛失したり盗難にあったりしても、内部のデータを読み出される可能性が著しく低くなります。
仕事で使う場合など、大事なデータや機密情報が保存するときには暗号化機能があると安心です。
暗号化に必要な暗号鍵は、TPMと呼ばれる高いセキュリティが確保されたチップ内に保存されます。復号するのはほぼ不可能ですので、安全なデータ管理ができます。
また、Windows 11 ProではHyper-Vという仮想化技術を使うことができます。プログラミングでDockerを使った開発を行う場合など、IT系の作業を行う場合には便利です。
セキュリティ
カメラの撮影を強制的にシャットアウトできる機能が搭載されています。レンズのすぐ上にあるレバーを左右に動かすことで、カメラレンズにカバーをかけることができます。
万が一カメラの撮影がONになっていても、カバーがかけてあることで絶対に撮影されなくなります。カメラに映っていないと思っていて油断していたら、実は丸見えだったというようなことを防ぐことができます。プライバシーを守ることができるので、あるとうれしいセキュリティ機能です。

このカメラは顔認証にも対応しています。他人の顔では認証が通らないので、大事なデータをしっかり守ることができます。顔認証に使われるデータはPC内部にあるTPMチップと呼ばれる非常にセキュアなチップ内に保存されるので、安心して使うことができます。
指紋認証機能はオプションになります。必要な方はカスタマイズ可能なモデルから、指紋センサーを選択してみてください。
ACアダプターとバッテリー
バッテリー駆動時間は最大17時間です。軽めの作業であれば、ACアダプターなしでも十分に使えるでしょう。ただ、クリエイティブな用途に使うなど、負荷のかかりやすい作業をする場合にはバッテリーの減りが早くなりますので、ACアダプターがあると安心です。
ACアダプターは以下のようなものになっています。ケーブルと一体型です。

非常にコンパクトで、手のひらの半分以下のサイズです。たったの174gしかなく、ノートパソコンのものとしてはトップクラスの軽さです。カバンに入れても気になりません。

Power Deliveryに対応した充電器をUSB Type-Cポートに挿して、PCの充電を行うこともできます。もし、スマホ用のモバイルバッテリーなどを持っている場合は、PCの充電と兼用できるかもしれませんので、どれくらいの出力ができるか確認してみてください。
PCの電源がONでもOFFでも、20W以上の出力が可能であれば充電が可能でした。ただし、PCの電源がONの状態で20Wの出力の充電器を使うと、「低速の充電ケーブル」という表示がされました。

主な仕様と選び方
レノボYoga 770i 14型 (第12世代Intel)の仕様は以下のようになっています。
OS | Windows 11 Home / Pro |
---|---|
CPU | Ryzen 5 6600U / Ryzen 7 6800U |
メモリー | 16GB / 32GB |
ストレージ | SSD 512GB / 1TB |
サイズ | 14インチ |
ディスプレイ | 2.2K液晶 (2240 x 1400) IPS液晶 光沢 2.8K OLED(有機EL)ディスプレイ (2880x1800) 光沢 |
Officeソフト | Office Home and Business |
重さ | 約1.42kg |
OSはWindows 11 HomeまたはWindows 11 Proから選択できます。通常はWindows 11 Homeでまったく問題ありません。
仕事で必要ということであったり、よりセキュリティを強化したいということであればWindows 11 Proを選択すると良いでしょう。Windows 11 Proではbitlockerという機能があり、ストレージ全体を暗号化することができ、万が一PCを盗まれたり紛失したりした場合でも、データを読み取られる心配がほとんどありません。
AMD製のRyzen 6000UシリーズのCPUが搭載されています。性能はRyzen 7 > Ryzen 5となりますが、どちらもとても高い性能なのでしっかりと快適に使うことができるでしょう。
価格はCPUにRyzen 5を搭載したモデルの方が安くなりますので、性能と価格のバランスをとりたい場合はRyzen 5を選択すると良いでしょう。
Officeソフトを選択することもできます。Office Home and Businessが搭載されますので、Word、Excel、PowerPoint、Outlook、OneNoteを使うことができます。Officeソフトを単体で購入するよりも安くなりますので、Officeソフトが必要な方はセット購入を検討してみてください。
デザインのチェック
それではレノボYoga 770 (14型 AMD)の外観を確認してみましょう。
本体はストーンブルーというカラーが採用されていて、とても爽やかで洗練された雰囲気があります。アルミニウムの質感がよく活かされています。手で触った時の感触も良いです。
本体の各側面の写真になります。




まとめ
レノボYoga 770 14型 AMDは、解像度が高く高精細なディスプレイを搭載し、しかもグラフィックス性能が高いノートパソコンです。
タブレット変形、デジタルペンでの入力にも対応していて、クリエイティブな用途にしっかりと対応することができます。
特にA4サイズで約1.4kgと軽量で、どこにでも持ち運んで作業ができるというのもとても便利です。
クリエイティブな用途に使える軽量なノートパソコンを探している方は、是非検討してみてください。
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